「広島春季キャンプ」(15日、日南)

 3月5、6日に行われる台湾代表との強化試合(ナゴヤドーム、京セラドーム)に出場する野球日本代表「侍ジャパン」のメンバーが15日、発表され、広島から大瀬良大地投手(24)と菊池涼介内野手(25)が選ばれた。ともに1年ぶりの代表復帰。大瀬良は、日本代表の誇りを胸にマウンドに立つことを誓った。

 日の丸への強い思いを抑えられなかった。大瀬良が、熟慮の末に侍ジャパン復帰を決断した。国を背負い戦う。選ばれた者だけが上がることのできるマウンドに、表情が引き締まった。

 「誰もが経験できることではない。悩みましたけど、日の丸を背負って戦いたいという気持ちが強かった」

 2日に侍ジャパンの小久保監督がキャンプを視察。代表入りを打診されたとき「お願いします」と返事した。だが直後に迷いが生じた。フォームが固まらず、本来の投球が影を潜めていたからだ。戦力になれるのか。心の針が左右に振れたが、最後は「代表に身を置くことはプラスになる」と決断した。

 昨年3月の欧州代表との強化試合以来、1年ぶりの代表復帰となる。前回は第1戦に先発し3回3安打1失点だった。今回はポジションは未定。「どこでもベストな投球をしたい。任された回を、責任を持って投げたい」と意気込んだ。

 16日からは日南キャンプ最終クールが始まる。フォームは固まりつつあり、球威も徐々に戻り始めた。「ビシッとした球を投げてみんなを安心させたい」。シート打撃に登板予定でいよいよ実戦モードに入る。調整ペースを上げる大瀬良が「JAPANの特別なユニホーム」に袖を通してまぶしい光を放つ。

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