2015年2月16日午後一時
毎年カープが新人入団会見を行っているホテルの会場に、
黒田さんが颯爽と姿を現す。

「今までの野球人生の中で一番多い報道陣に戸惑っています」

地元広島の地上波で5局しかいないにもかかわらず、この日のカメラは約30台
この会見に先立ち、黒田さんが広島空港に到着した際のファンの大歓迎も、
全国ニュースのトップに扱われるほどだった。

「これでよかったかと思うこともあったが、
広島のファンを見て、
やはりこの決断でよかったという気持ちです」

「残り少ない野球人生において、カープのユニフォームで投げる一球のほうが、
重みを感じられるのではないか」

男気の溢れる言葉だと思います。

メジャーで79勝、
ドジャースとヤンキースで5年連続二桁勝利、
メジャー球団のオファーを蹴って帰ってきた
現役バリバリのメジャーリーガー

しかし黒田氏には実績による余裕などなかった
フィーバーにファンや報道陣が騒動を起こしても、
黒田氏は確実に準備を進めていく

復帰初登板で勝利し黒田氏はヒーローインタビューで、

「広島のマウンドは最高でした」

4月25日阪神戦

マウンドは阪神藤浪

黒田氏は送りバントの場面で3球連続体の近くを通る

3球目を避けた後、

黒田氏はバットを持ったままマウンドの藤浪投手に1歩2歩と進む

試合後

「お互い勝ちたいと思っている中、チームの士気のためにも僕がヘラヘラしているわけにはいかない。そうやって投げるのはもちろん理解できるが、戦う姿勢を持たないといけない」

「グラウンドで起こったことなので引きずることではない。いい素材のピッチャーだからこそ」

馴れ合いをしない、この黒田氏の姿勢も、魅力の一つです。

黒田氏は周りには見せないようにしていたが、

満身創痍でした。

そんな中追い求めるボールが変わった

若い頃の黒田氏の「目指すボール」

それは「絶対打たれへんボール」だった

その黒田氏がメジャーから8年ぶりに帰り、

取材やインタビューでこう答えている

「100球投げて全部思い通りにできたら、もうやることはない」

2016年シーズン、黒田氏復帰2年目

「去年は8年ぶりに帰ってきて
新しい野球に入っていく気持ちだった」

この年日米通算200勝達成

「あまり意識できてないけど、
それでも記録に対してリスペクトしないといけないし」

2016年9月10日東京ドーム

黒田氏登板の試合で優勝を決める

盟友新井氏涙を流しながらの感動的な抱擁

「夢のようで、出来過ぎだと思います」